栄養成分のアラキドン酸は、γ‐リノレン酸とともにビタミンFとも呼ばれる、必須不飽和脂肪酸です。リノール酸を含む食品を摂ると体内で合成されます。
血圧や免疫機能を調整します。また、脳の機能にも重要な脂肪酸ですが、加齢とともに次第に減少します。
肉食の多い生活では過剰摂取になりがちですので、注意しましょう。
卵、牛肉、豚レバー、干しひじき、わかめなどに多く含まれます。
栄養成分と食物健康事典栄養成分は、健康・美容に必須の知識です。トマトやもやし、たけのこなどの野菜の栄養成分から、バナナやマンゴーなどの果物の栄養成分、豚肉や牛肉などの肉の栄養成分、エビやマグロなどの魚の栄養成分をすぐにわかるようにお伝えしています。お手元の食品の栄養成分表も参考にしてくださればと思います。栄養たっぷりの自然の食物で血液サラサラ健康生活をしましょう。
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栄養成分のアラキドン酸は、γ‐リノレン酸とともにビタミンFとも呼ばれる、必須不飽和脂肪酸です。リノール酸を含む食品を摂ると体内で合成されます。
血圧や免疫機能を調整します。また、脳の機能にも重要な脂肪酸ですが、加齢とともに次第に減少します。
肉食の多い生活では過剰摂取になりがちですので、注意しましょう。
卵、牛肉、豚レバー、干しひじき、わかめなどに多く含まれます。
栄養成分のα‐リノレン酸は、体内では合成できない必須不飽和脂肪酸です。食品から摂らないといけません。
血液をサラサラにして血栓ができるのを防ぎ、高血圧や動脈硬化、心筋梗塞、脳梗塞などを防ぎます。また、ガンやアトピー性皮膚炎などのアレルギー症状を緩和する効用があります。さらに、脳細胞や神経細胞を活性化する働きがあり、ボケ防止や精神状態の改善にも有効です。
リノール酸は、摂りすぎるとアレルギーの原因となりますが、αリノレン酸は、体内で代謝されてEPAやDHAに変わり、アレルギー症状を緩和する働きをします。
なたね油、大豆油、シソ油、くるみ、大豆などに多く含まれます。
栄養成分のエイコサペンタエン酸(EPA)は、不飽和脂肪酸です。α‐リノレン酸を摂ると体内でEPAに変換されます。
血液をサラサラにし血栓を溶かし、動脈硬化や心筋梗塞を防ぎます。血中の中性脂肪を減らします。悪玉コレステロールを減らし、善玉コレステロールを増やします。また、アトピー性皮膚炎のかゆみや発疹の改善、気管支ぜんそくに効果を発揮します。さらに、ガンの予防にも有効です。
青魚(あじ、いわし、さば、かつお、さんま、まぐろ等)に多く含まれています。
刺身で食べると効率的にEPAを摂ることができます。
栄養成分のオレイン酸は、熱に強く酸化しにくく、悪玉コレステロールを減らす働きをする脂肪酸です。人の体内にある脂肪酸のうち最も多くを占めます。
ガンを防ぐ効果があります。また血液中の悪玉コレステロールを除いて、動脈硬化や心筋梗塞、糖尿病の予防や治療に大きな力を発揮します。オレイン酸を多く含むオリーブオイルを良く使う地中海沿岸地域の人々は、心筋梗塞の発症率がきわめて低いことがわかっています。
ただ、摂りすぎるとカロリー過多で肥満になってしまうので注意が必要です。
泡立ちを良くするためにシャンプーや液状せっけんに配合されます。
オリーブ油、ひまわり油、紅花油、アーモンドなどのナッツ類に多く含まれます。
栄養成分のγ‐リノレン酸は、リノール酸を含む食品を摂ると体内で合成される不飽和脂肪酸の一種です。
体の各組織を調整し、高血圧や糖尿病を予防します。また、コレステロール値をさげたり、血液をサラサラにする効果もあります。動脈硬化、心筋梗塞やアトピー性皮膚炎、気管支ぜんそくにも有効です。
こんぶ、わかめ、月見草油などに多く含まれます。
栄養成分のコレステロールは、脂質の一種で、体内では細胞膜や胆汁酸、性ホルモンなど体に欠かせない構成成分を作る重要な働きがあります。
コレステロールの大半は、肝臓で合成されますが、食事からも摂取されます。
LDLコレステロール(悪玉コレステロール)は、増えすぎると血管壁にくっつき動脈硬化の原因となります。HDLコレステロール(善玉コレステロール)は、血管にくっついたコレステロールを回収して血管の掃除をしてくれます。
LDLコレステロールを減らすには、コレステロールの摂りすぎに注意するとともに、魚油(ドコサヘキサエン酸、エイコサペンタエン酸)やLDLコレステロールの酸化を防ぐビタミンA、C、E、ポリフェノールなどを一緒に摂ると効果的です。
卵、するめ、うなぎなどに多く含まれる栄養成分です。
栄養成分のスクワレンは、抗酸化作用を持つ不飽和脂肪酸です。体内でホルモンや細胞膜の構成部分となり、体の機能を正常に保ちます。肌のみずみずしさを保つ化粧品の油性成分としても良く使われます。
体のすみずみに酸素を送り込んで、新陳代謝を促し、細胞を活性化します。老化防止やガン予防にも有効です。また、胃や肝臓の内臓の機能を強化します。皮膚を保護し炎症をしずめる働きもあります。
なお、スクワラレンに水素添加したものをスクワランと呼びます。
深海ざめ、オリーブ油、綿実油、アボガド油などに多く含まれます。
栄養成分のDHAは、体内では合成できない不飽和脂肪酸です。食品から摂取しなければなりません。人間の体では脳に多く含まれています。脳内のDHA量が減ると、脳の発育や機能が低下します。DHAを補うと学習能力や記憶力が向上します。
悪玉コレステロールや中性脂肪を減少させ、血液をサラサラにする働きがあります。高血圧や高脂血症(最近は「脂質異常症」と呼び改められました)、動脈硬化、心筋梗塞、脳梗塞などの予防効果があります。ガンの増殖を抑えるので、ガンの予防に有効です。アレルギー性疾患の予防にも有効です。
まぐろの目の周囲にある脂肪の約30%はDHAです。まぐろのとろ、ぶり、はまち、さんま、いわし、うなぎなどに多く含まれます。缶詰食品でもお手軽に摂ることができます。
栄養成分のパルミトオレイン酸は、オレイン酸の一種です。人間の皮膚にも含まれています。
パルミトオレイン酸は、脳内の血管に入り込み血管を丈夫にする働きがあります。また、酸化しにくく、過酸化脂質を作りにくいため、加熱調理にも向いています。
マカデミアナッツオイル、うなぎ、まぐろ、ぶりなどに多く含まれています。
栄養成分の飽和脂肪酸は、肉や乳製品に多く含まれています。常温では、固まっている脂です。
飽和脂肪酸は、中性脂肪やコレステロールを上昇させ、動脈硬化や高脂血症(最近は「脂質異常症」と呼び改められました)に関与します。通常の食生活では過剰摂取になりがちなので、とりすぎないように心掛ける必要があります。
牛脂、豚脂、マーガリン、ベーコンなどに多く含まれます。
栄養成分のリノール酸は、体内では合成できない必須脂肪酸のため、食品から摂取する必要があります。通常の食生活では、欠乏することはありません。
血中のコレステロール値を下げる効果があり、動脈硬化に有効です。また、組織や機能を正常に維持する働きをします。しかし、過剰摂取した場合、逆にアレルギー症状やガン、動脈硬化を促進し、免疫力を低下させる働きがありますので注意が必要です。
肌に親和性が高く、角質から水分が蒸発するのを防ぎ、柔軟にします。クリームや乳液に配合されています。
サフラワー(紅花)油、ひまわり油、くるみ、落花生、ごまなどに多く含まれます。
栄養成分のレシチンは、リン脂質の一種で、ホスファチジルコリンとも呼ばれます。
脳神経や神経組織の構成部分として重要な働きをしています。
血管壁に付着したコレステロールを溶かして、動脈硬化を防ぐのに大いに有効です。
脳細胞や神経細胞を活性化するので、記憶力や集中力を高めます。老人性認知症の予防にも効果的であるといわれます。
レシチンは、大豆、精白米、ピーナッツ、レバー、卵黄、ウナギなどに多く含まれる栄養素です。
栄養成分のアスパラギン酸は、アスパラガスから発見された体内で合成できる非必須アミノ酸です。
エネルギー代謝を高めることで疲労を回復させる作用があります。スタミナ強化のドリンク剤にも用いられています。
また、体内でグリコーゲンの原料となるほかに、毒素であるアンモニアを対外に排出する作用もあります。保湿効果など皮膚機能の代謝を活性化する働きがあります。他に肝機能の強化や神経を鎮める作用があります。
アスパラガス、大豆、もやし、凍り豆腐、湯葉(干し)、しらす干し、かつお節、牛肉などに多く含まれます。
栄養成分のアルギニンは、体を活性化し免疫力を強化する成長ホルモンの分泌を刺激する作用があります。
病気の治癒力を高めたり、筋肉の強化にも効果的です。精液の80%をしめている成分で、精力回復にも働きます。赤ちゃんがほしい方は、摂取するのが望ましい栄養成分です。
なお、成長期の子供にアルギニンを含んだサプリメントを過剰に与えすぎると巨人症にかかる恐れがあるのでご注意ください。
天然保湿因子として化粧品やヘアケア製品にも配合されています。
アルギニンは、小麦胚芽、ごま、大豆、凍り豆腐、湯葉(干し)などに多く含まれています。
栄養成分のイソロイシンは、体内で合成できない必須アミノ酸の一つです。
神経の働きを助けます。また、血管を拡張したり、肝臓の機能をアップさせる作用もあります。甲状腺ホルモンの分泌を促し、成長を促進させる働きもしています。
過剰摂取すると他のアミノ酸とのバランスが崩れて体重が減少するなどの害が生じます。
鶏肉、豚肉、すじこ、チーズなどに多く含まれます。
栄養成分のヴァームは、スズメバチアミノ酸混合液の略称です。17種類のアミノ酸を含んでいます。
1日に100kmほどの距離を飛ぶタフなスズメバチを研究して開発されました。スズメバチは幼虫の口から出てくるヴァームを受け取り、それがスタミナ源なのです。
体脂肪の燃焼を促し、糖の燃焼を抑え、疲労のもとになる乳酸を抑制するので筋肉疲労を抑えます。運動時のスタミナ維持になります。
また、ダイエットや肝機能の向上にも有効です。
栄養成分のエリスロポエチン(erythropoietin;EPO)とは、主に腎臓で合成されるたんぱく質です。
エリスロポエチンは、哺乳類の乳に含まれます。
血を作る作用があり、赤血球数の調整を図ります。
骨髄に働きかけ赤血球の産生を促進するのです。
腎臓が悪くなると貧血が起こるのは、腎臓が分泌しているエリスロポエチンの量が減少するためです。
ですので、エリスロポエチンは貧血予防に効果があります。
ただ、必要以上に赤血球を増やすと、血液粘度が高まり、高血圧症、血栓塞栓を発生することがあるのに注意してください。
牛乳、ヤギの乳に多く含まれる栄養成分です。
カゼインは、牛乳に多く含まれる非常に栄養の高いたんぱく質です。
牛乳を温めるとできる表面の薄い膜がカゼインタンパク質です。
カゼインが体内で分解されることによりカルシウムの吸収を促進させたり、痛みを和らげる効果があります。
また、腸の運動を活性し消化吸収を良くします。
免疫の強化、高血圧の予防などの効果もあります。
ただ、カゼインは牛乳アレルギーの原因物質ともされていることに注意してください。
カゼインは牛乳、ヨーグルト、チーズなどに多く含まれる栄養成分です。
カゼインホスホペプチド(CPP)とは、カゼインが分解されてできるペプチドです。
鉄やカルシウムなどのミネラル類の吸収を促します。ですからカルシウムだけをとるよりも、カゼインホスホペプチド(CPP)と一緒にとるほうがより効率的です。
骨粗鬆症や貧血を改善する効果があります。
骨折の回復に欠かせない成分です。
また、動脈硬化や脳卒中の予防にも有効です。がん予防にも作用するといわれています。
カゼインホスホペプチドは、牛乳、チーズ、ヨーグルトに多く含まれる栄養成分です。
カルニチンとは特殊なアミノ酸の一種で、体内の脂肪を燃焼しエネルギーに変えるための必要不可欠な栄養成分です。
カルニチンは、体内の肝臓ででアミノ酸のリジンとメチオニンから少量合成されます。
筋肉中に多くカルニチンは存在しています。
しかし、カルニチンは20歳代をピークに加齢とともに減少し、体内で不足するようになります。
中性脂肪と脂肪酸の燃焼を促す作用があり、ダイエットに効果があるので有名です。
コレステロール値の上昇を抑制する作用もあります。
また、慢性胃炎の治療薬として使われています。
カルニチンは、牛肉、豚肉、ぶり、かつおなどに多く含まれる栄養素です。
栄養成分のギャバは、正式にはガンマ-アミノ酪酸といいます。アミノ酸の一種です。
抑制性の神経伝達物質として脳内に多く存在しています。
精神安定作用及び血圧低下作用が報告されています。また、記憶力増加の効果があるのではと研究中です。
ギャバは、発芽玄米、茶葉、奈良漬、たくあん、きむちなどに多く含まれる栄養成分です。
グリシンは、体内で合成できる最も構造が簡単な非必須アミノ酸です。
グリシンには甘みがあり、水に溶けやすい性質があります
グリシンはコラーゲンをつくる原料として不可欠な成分で、肌のみずみずしさを保つ働きをします。
コレステロール値を下げる働きもあり、高血圧や脳卒中の予防にもなります。
成長ホルモンの分泌を促し、新陳代謝を盛んにする働きもあります。
また、近年の研究ではグリシンは睡眠を改善させることが報告されています。
エビやカニの風味をつける調味料(旨味成分)として使われています。また、食品の日持ちをよくするために使用されます。
グリシンは、かつお節、湯葉、凍り豆腐、ゼラチンなどに多く含まれている栄養成分です。
グルタチオンとは、グルタミン酸、システイン、グリシンが結合したトリペプチド(アミノ酸が3分子結合した形)です。
人体内にも多く含まれており、特に肝臓に多いアミノ酸です。実は、グルタチオンは人間だけではなく、ほとんどの生体細胞中に含まれ、酵母、肝臓、筋肉などに多く含まれています。
グルタチオンは、有害物質を解毒する作用があります。また、活性酸素の働きを抑えて、ガンや老化を防ぎ、若さを保つ作用があります。
紫外線を防御する働きがあり、肌をシミ・ソバカスから守ってくれるうれしい作用があります。
また、肝臓の機能を高めてくれるので、アルコール性脂肪肝の予防には最適です。
グルタチオンは、ブロッコリー、ほうれん草、牛レバー、赤貝、酵母などに多く含まれます。
グルタミン酸は、たんぱく質を作る主要なアミノ酸の一つで、体内で合成できる非必須アミノ酸です。多くの生体内代謝に重要な生理的役割を果たしています。
グルタミン酸は、昆布やしいたけのうまみ成分でもあり、化学調味料として使われています。
グルタミン酸は、脳では神経伝達に関わり、脳の機能を活性化します。知能が高まるだけでなく精神分裂病や痴呆症にも効果があります。
また、脳の機能に支障を及ぼすアンモニアを解毒する作用があります。保湿作用もあります。
ただ、過剰摂取すると頭痛、手足のしびれ、神経症、幻覚などの症状が出ることがありますので注意が必要です。
グルタミン酸は、こんぶ、はまぐり、たけのこ、大豆、ごま、凍り豆腐、かつお節、強力粉、アーモンド、ピーナッツ、落花生などに多く含まれる栄養成分です。
コラーゲンとは、細胞同士を結びつける役割をする繊維状のたんぱく質です。
皮膚、血管、腱、歯など殆どの組織に存在し、体内の総たんぱく質の30~40%を占めています。
全コラーゲン量の40%は皮膚に、20%は骨や軟骨に存在します。その他血管や内臓など全身に広く分布しています。
肌のハリや弾力を保ち、関節スムーズな動きを助けます。また、骨にカルシウムが定着するのを助けるので骨を丈夫にします。
目の角膜や水晶体を作り目の若さや健康を保つ働きもあります。頭皮や髪の毛にも良い影響を与えます。
不足すると、肌の老化が進みます。さらに、関節炎、老眼、眼精疲労を招きます。
コラーゲンの合成には、ビタミンCが必要なので一緒に摂ると効果的です。
コラーゲンは、豚足、豚肉、鶏の皮、軟骨唐揚げ、牛すじ、フカヒレ、ゼラチン、カレイ、エビ、貝類などに多く含まれる栄養成分です。
シスチンは、体内で合成できる非必須アミノ酸の一つです。シスチンは「システイン」、「L-システイン」とも呼ばれます。
生体内の髪の毛、表皮、爪を作るケラチンの重要な成分です。ケラチンとは、毛髪や爪、皮膚の角質層を形成するための硫黄を含むたんぱく質の総称です。
ですから、シスチンは育毛・薄毛対策として欠かせない栄養成分といえます。
手術や外傷の治癒を促します。また、有害金属や活性酸素を排除する働きがあります。ブドウ糖の代謝を促す作用もあります。
また、シミ、そばかすの原因となるメラニンの生成を抑制することから、美肌効果があるともいわれています。
シスチンは、豚肉、牛肉、すじこ、牛乳、羊肉、小麦粉、さけなどから摂取することができます。
スレオニンは、体内で合成されない最後に発見された必須アミノ酸です。
トレオニンとも呼ばれる栄養成分です。
スレオニンには、成長を促す作用があります。
スレオニンは不足すると体重減少や成長阻害、貧血、食欲不振、脂肪肝などの原因となります。
また、肝臓に脂肪をつきにくくする働きもあり、脂肪肝を予防してくれます。
スレオニン(トレオニン)は、湯葉、さつまいも、しらす、大豆、レンズマメ、まぐろ、卵、ゼラチン、カッテージチーズ、鶏肉、七面鳥などに多く含まれる栄養素です。
タウリンは、たこやいかなどの魚介類に多く含まれる含硫アミノ酸です。筋肉、脾臓、脳、骨髄などに多く存在します。
1827年にドイツの解剖学者・生理学者フリードリヒ・ティーデマンと化学者レオポルド・グメリンが、牛の胆汁中からタウリンを発見しました。
タウリンは、血液をサラサラにし、血圧を調整しコレステロールを低下させるので、動脈硬化、脳卒中、心不全、心臓病などを予防します。
また、肝臓での胆汁酸分泌を促し、肝細胞の再生を促す作用があり、肝臓の機能を高めます。胆汁酸は、コレステロールを排出する働きをします。インスリンの分泌を促進して糖尿病を予防します。
また、気管支ぜんそくや腸内環境を整えるのにも効果があります。タウリンは、ダイエットに対する効果も注目されている栄養成分です。
タウリンは、たこ、いか、ほたて貝、さざえ、牡蠣、とこぶし、はまぐり、あさり、まぐろやさばの血合い部分などに多く含まれる栄養成分です。
チロシン (tyrosine) は、体内で合成できる非必須アミノ酸です。ゆでたけのこの表面に、よくついている白いかたまりがチロシンです。水には溶けにくい性質があります。
チロシンは、チーズから発見されました。そのため、チーズを意味するギリシャ語の tyros から tyrosine と名付けられました。
チロシンは神経伝達ホルモンをはじめ、さまざまなホルモンを作る材料になります。脳の発達・活性化に役立ちます。
不足すると、エネルギー代謝や循環機能の低下、精神異常、低体温などを生じます。乳幼児の場合は、知能発育の遅れや成長の発育の遅れを招く場合があります。
チロシンはうつ状態や不安の治療に効果的で、抗うつ薬に見られるような副作用がないといわれています。
他にも、性機能の改善や成長ホルモンの生成を促す作用の可能性がいわれています。
チロシンを食事のすぐ後にとると、食事に含まれるたんぱく質が、チロシンの吸収を妨げてしまいます。チロシンを脳に多く取り込ませるためには糖質と一緒にとることが大切です。
栄養成分のチロシンは、たけのこ、たらこ、チーズ、牛乳、鶏卵、しらす干し、かつおぶし、バナナ、アボガド、白花豆、アーモンド、かぼちゃの種、ごまなどに多く含まれます。
トリプトファン(Tryptophan)は、体内では合成できない必須アミノ酸です。トリプトファンは牛乳から発見されました。
トリプトファンは、体内でセロトニンという精神の安定、痛みを鎮める、催眠作用のある神経伝達物質を作ります。
さらに、脳の松果体で老化を遅らせることができる若返りホルモンとして話題となったメラトニンというホルモンになります。
また、ガンを予防し、コレステロール値を下げたり、更年期障害の症状の緩和などにも効果があります。
ただ、トリプトファンの過剰摂取は肝臓に悪影響を与えることがあるので摂り過ぎには注意が必要です。
トリプトファンはビタミンB群・ナイアシンと一緒に摂ると、トリプトファンを効果的に摂取することができます。
トリプトファンは、牛乳、チーズ、大豆、ゴマ、アボガド、かつお節、凍り豆腐、湯葉などに多く含まれる栄養成分です。
バリン (valine)は、体内で合成されない必須アミノ酸の一つです。多くの食品に含まれている栄養成分です。
バリンには成長を促す作用や血液中の窒素の濃度の調整する作用があります。筋肉の強化・修復・回復作用もあります。
また、バリンは肝硬変患者の低アルブミン血症を改善する医薬品の成分となっています。
注意したいのは、ロイシン・イソロイシンとのバランスが崩れると、体重減少や免疫力の低下を引き起こすことがあることです。
バリンは、かつお節、凍り豆腐、湯葉、大豆、落花生、ゴマ、レバー、もやし、ドライミルク、チーズ、鶏肉、牛肉に多く含まれる栄養素です。
ヒスチジン(histidine) は、体内で合成できるものの合成速度が遅いので必須アミノ酸に分類されます。子供は体内では合成できない栄養成分です。
ヒスチジン(histidine)という名前は、ギリシャ語で「組織」という意味です。
ヒスチジンは、子供の発育・成長に必須の栄養成分です。
また、ストレス、慢性関節炎を和らげる作用や性的エネルギー向上の作用があります。
アレルギー性皮膚炎や喘息を患っている人がヒスチジンを摂取しすぎると、症状が悪化する恐れがあるので注意が必要です。
なお、神経伝達や胃酸の分泌に関わる成分であるヒスタミンは、ヒスチジンから合成されます。
ヒスチジンは、かつお節、まぐろ、ぶり、サバ、イワシ、アジ、サンマ、鶏肉、ハム、ドライミルクなどに多く含まれる栄養成分です。
フェニルアラニン (phenylalanine)は、体内で合成されない必須アミノ酸の一つです。
脳内では、神経伝達物質であるノルアドレナリンやドーパミンの合成材料になる栄養素です。
うつ症状を改善する、記憶力と精神の鋭敏さを向上させるなどの効果が期待できます。
慢性疼痛の鎮静作用や食欲抑制作用も期待できます。DHD(注意欠陥多動性障害)の発症者の活力や注意力・集中力を増進に期待されています。
ただ、血圧を上げる作用もあるので、高血圧の人は注意が必要です。
フェニルアラニンは、大豆、乳製品、アーモンド、ピーナッツ、ごま、小麦、そばなどに多く含まれる栄養成分です。
メラニン (melanin)は、皮膚の表皮に存在し、紫外線の害から体を守るアミノ酸です。
メラニンは黒い色の素になる成分で、メラニン色素ともいいます。
メラニン色素が皮膚に沈着して出来たものがシミになります。
しかし、メラニン色素がなければ、皮膚の奥深くまで紫外線が入り込み、少し紫外線を浴びただけで、水ぶくれや炎症を起こすことになります。
また、紫外線によってDNAを破壊され、皮膚癌などになってしまう恐れもあるのです。
メラニンは、アミノ酸のチロシンにチロシナーゼという酵素が働いて作られます。化粧品の美肌成分には、チロシナーゼの働きを妨げる効果を持つものが含まれています。
メラニンのエイズウィルスを抑える効果があることが注目されています。
なお、カフェインはシミの原因であるメラニンを移動・拡散させる作用があるので、シミが発生しやすくなるといわれているので過剰な摂取は注意が必要です。
メラニンは、イカスミに多く含まれる栄養成分です。
メチオニン(methionine)は、体内で合成されない必須アミノ酸の一つです。
メチオニンは、血液中のコレステロール値を下げ、活性酸素を取り除いて肝機能を強くする作用もあります。
また、かゆみやアレルギーの原因にもなっている血中のヒスタミンの濃度を下げる作用があります。
医療用としては抗うつ剤としても利用されており、うつの症状を改善する作用があるといわれています。
毛髪を形成するタンパク質、ケラチンを組成するのに必要なアミノ酸の1つなので、育毛に良い影響を与えます。
メチオニンが不足すると、利尿機能が衰え衰えむくみなどが生じます。また、肝機能も衰えるので、コレステロールの沈着や動脈硬化、抜け毛などが起こります。
メチオニンは、しじみ、かつお節、しらす、のり、豆腐、牛乳、レバー、牛肉、鶏肉、ほうれん草、グリーンピース、ニンニク、とうもろこし、三度豆などに多く含まれる栄養成分です。
ラクトフェリン(Lactoferrin,lactotransferrin)は、多くの哺乳動物の乳に含まれるたんぱく質です。LFとも表記されます。
抗菌作用があり、体内では腸内の悪玉菌や胃潰瘍の原因となるピロリ菌を減らします。また鉄分の吸収を高め貧血を防いでくれます。
善玉菌であるビフィズス菌を、増やす効果があります。発がん性物質の生成を抑制し、ガンや肝炎の発症を予防する効果もあります。
ラクトフェリンは、熱に弱く、胃酸で分解されやすいので牛乳だけでなく、他の乳製品も摂取することが大事です。
ラクトフェリンは、母乳、牛乳、スキムミルク、チーズ、ヨーグルトなどに多く含まれる栄養成分です。
ラクトフェリンは熱に弱いので、加熱殺菌した市販の牛乳などの加熱した食品にはほとんど含まれないことに注意してください。
ラミニン(Laminin)は、こんぶ(昆布)やわかめに多くふくまれるたんぱく質です。
ラミニンは、昆布から発見されました。ラミニンという名前も昆布の学名であるラミナリア」から由来していると言われています。
体内では、上皮細胞と結合組織をくっつける働きをしています。
動脈の血管を強くして動脈硬化を防ぎ、また、血圧を下げ高血圧から守る働きがあります。
新陳代謝を上げる作用や、抗ガン作用なども期待されています。
ただ、効果は一時的なものなので、日常的にとらなければ、継続的な効果は見られないようです。
ラミニンは、こんぶ、わかめ、海苔などの褐藻類に多く含まれる栄養成分です。
ちなみに、昆布から発見されたラミニンですが、ラミニンの含有量は一番多く含まれるミツイシコンブでも10グラム中2ミリグラムほどです。
栄養成分のリジンは、体内で合成されない必須アミノ酸の一つです。
体の組織の修復や成長を助ける働きをします。また、ブドウ糖の代謝を促し疲労回復に役立つほか、肝臓の機能アップにも効果があります。
また、最近では、L-リジンは薄毛、抜け毛、脱毛に著しく発毛効果がある事が研究で証明がされました。
不足すると、疲労、めまい、貧血、肝機能の低下などを招きます。
鶏肉、豚肉、牛肉、いわし、ぶりなどに多く含まれます。
栄養成分のレクチンは、植物の種子や動物の体液中などに多く含まれているたんぱく質です。
細胞を活性化させ、有害な細菌の繁殖を防ぎ、免疫力を高めます。かぜを防ぐ作用があります。赤血球を固まらせる働きもしています。
三度豆、大豆、枝豆、じゃがいもなどに多く含まれます。
栄養成分のロイシンは、体内で合成できない必須アミノ酸の一つです。肝臓の機能を高める作用があります。
1日の必要量が必須アミノ酸の中では最大ですが、通常の食生活をしていれば不足の心配はありません。過剰摂取すると他のアミノ酸とのバランスが崩れて免疫機能の低下を招くので注意が必要です。
鶏肉、豚レバー、牛レバー、チーズなどに多く含まれます。
えのき茸は、世界中に分布しています。日本では、長野県が国内生産量の50%以上を占めています。
栄養成分のビタミンD、ビタミンB1、カリウム、リン、ナイアシン、食物繊維等を含みます。抗ガン作用のあるβ‐グルカンも含まれています。
コレステロール値を下げるので、高脂血症(最近は「脂質異常症」と呼び改められました)や動脈硬化の予防に効果があります。ビタミンB1により、疲労回復の効果もあります。ナイアシンにより、湿疹や肌荒れの改善に役立ちます。がんや生活習慣病の予防にも良いです。
きくらげは、クラゲに食感が似ていることから「きくらげ」の名前がついたと言われます。木に耳がくっついているように見えることから「木耳(きくらげ)」と書きます。
栄養成分のカリウム、カルシウム、鉄分、マンガン、ビタミンD、ビタミンB1、レシチン、食物繊維等が含まれています。食物繊維の含有量は、キノコの中で一番多いです。黒キクラゲより白キクラゲのほうが栄養成分が豊富です。
豊富に含まれるエルゴステリンは、カルシウムの吸収を促進するので骨粗鬆症の予防に効果があります。鉄分が貧血に効果的です。血液をサラサラにしてくれるので、高血圧や動脈硬化、心臓病の予防に働きます。子宮筋腫や月経不順などの婦人病にも効果をあらわします。
食物繊維が豊富なので肥満や便秘を改善します。多糖類がコレステロールを除去してくれます。ガンの予防にも有効です。
ビタミンB群・E、レシチン等が疲労回復や老化防止にも役立ちます。
こんぶ(昆布)は、栄養成分のカルシウム、カリウム、マグネシウム、鉄分、ビタミンA(カロチン)、食物繊維等を含みます。多くの薬効があるので海の野菜と呼ばれたりします。
水溶性食物繊維でヌルヌル成分のアルギン酸やフコイダン酸が豊富ですので、有害物質を体外に排出させ、生活習慣病の予防にもってこいです。高血圧・コレステロール値・中性脂肪値の低下させます。
また、こんぶ(昆布)は、がん予防に有効なβ-カロチンやフコキサンチンを含んでいます。
こんぶ(昆布)は、甲状腺ホルモンに生成に不可欠なヨードを豊富に含んでいます。ヨードが不足すると、甲状腺機能低下症になります。
また、こんぶ(昆布)は骨を丈夫にし、便秘の改善にも働きます。
こんぶだしをとったあとは捨てずに、小さく切って栄養価の高い佃煮にすると良いでしょう。
国内しいたけ(椎茸)市場の約30%は、中国産です。
しいたけ(椎茸)は、カリウム、ビタミンD、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB12、ナイアシン、食物繊維等の栄養成分を含みます。
しいたけ(椎茸)に含まれているエルゴステロールは紫外線に当たるとビタミンDに変わります。ビタミンDは、カルシウムの吸収を助けて骨や歯を丈夫にします。骨粗しょう症対策になります。
また、血圧や血中のコレステロールを下げ、高血圧や動脈硬化を予防・改善に効果のあるエリタデニン、抗ガン作用のあるレンチナンという成分が含まれています。ビタミンB12には、造血作用があります。
しいたけ(椎茸)の旨味のもとであるグルタミン酸は、代謝を促進し脳を活性化して老化を防止します。
最近の干し椎茸は、ガス乾燥機を用いたものがあります。しいたけ(椎茸)は、必ず日光に当ててから食しましょう。栄養素がアップします。
「香りまつたけ、味しめじ」といわれるほど、味が抜群によいとされるしめじですが、一般に店頭に出回っているしめじは、実は「ひらたけ」や「ぶなしめじ」で人工栽培のものです。本物の「しめじ」は、今やたいへんな高価です。
しめじ類には、栄養成分のカリウム、鉄分、ビタミンB2、ビタミンD等がふくまれます。
ガンや高血圧、動脈硬化の予防に効果があります。ビタミンB2により、肌荒れ改善の効果もあります。貧血改善効果もあります。
中国や台湾などにも存在しますが、食用としているのは日本のみです。
栄養成分のカリウム、マグネシウム、鉄分、ビタミンB2、葉酸等を含みます。独特のぬめり成分は、ムチンです。
ムチンは、有害物質を排出する作用がありますので、動脈硬化やガンなどの予防に効果があります。また、胃潰瘍の予防や滋養強壮の効果があります。
のり(ノリ)は、主産地(有明海、瀬戸内海など)でのアマノリの不作が近年問題となっています。
のり(ノリ)には、栄養成分のビタミンA、ビタミンB、ビタミンC、ビタミンE、カリウム、マグネシウム、鉄分、葉酸、β‐カロチン等を含みます。海草の中でもトップクラスのビタミンを含んでいます。
カルシウムが骨を丈夫にし、精神を安定させてくれます。ビタミンC。Aが美肌作りに作用します。カリウムがむくみを取ってくれます。ビタミンBが体力の衰えを防ぎます。鉄分・ビタミンBが貧血を改善してくれます。
また、胎児の正常な発育に欠かせない葉酸や子供の発育促進に不可欠なヨウ素を含んでいます。
がんや動脈硬化の予防、アレルギー症状の改善・緩和作用もあります。
のり(ノリ)は、あぶると血流を促進する作用が増します、上手に焼いていただくと良いですね
ひじきは日本海を中心に生息する海藻です。
栄養成分のカルシウム、鉄分、リン、カリウム、ヨウ素、ビタミンA(カロチン)、亜鉛、マグネシウム食物繊維等を含みます。
特に、カルシウムと鉄分は海草中トップの含有量を含んでいます。
ひじきのカルシウムは、こんぶの2倍・牛乳の約14倍も含まれています。ひじきの鉄分は、ほうれん草の約15倍も含んでいます。食物繊維も豊富で、ごぼうの5倍もの量を含みます。
骨を丈夫にし、精神不安を解消してくれます。貧血や肩こり、冷え性にも有効に働きます。便秘解消にも効果的です。
血液をサラサラにし、血圧降下・血中コレステロール軽減してくれます。動脈硬化や高血圧を防いでくれます。ガンや糖尿病の予防に効果があります。
低カロリーで健康と美に良い栄養成分たっぷりの食材です。
「かさが重なり合い、舞っているように見える」や「見つけた人が舞い上がるほど喜んだ」など、まいたけの名前の由来には諸説があります。かつては、人工栽培がむずかしく「幻のきのこ」と呼ばれていました。現在は、人工栽培されるようになっています。
栄養成分のカリウム、鉄分、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンD、食物繊維等を含みます。抗ガン作用のあるβ‐グルカン、グリホラン、X‐フラクションを含んでいます。
ガンや糖尿病、動脈硬化の予防に効果があります。骨や筋肉を丈夫にします。シミ・ソバカスを予防する美肌効果もあります。
マッシュルームは、世界で最も多く栽培されるキノコです。
栄養成分のカリウム、リン、銅、ビタミンD、ビタミンB2、食物繊維等を含みます。かさの色が異なるものがありますが、栄養成分はほぼ同じです。
疲労回復効果があります。がんや動脈硬化、糖尿病、高脂血症(最近は「脂質異常症」と呼び改められました)、肥満の予防にも役立ちます。腸内環境を整えてくれます。
もずくは、ヒジキやホンダワラなどの海草に付着して成長します。市場に出ている大部分が沖縄で養殖されているオキナワモズクです。
栄養成分のカルシウム、マグネシウム、カリウム、鉄分、食物繊維等が含まれています。
ぬるぬるしたぬめり成分をフコイダンといい、がん細胞を消滅させ、コレステロール値を下げる作用があります。肝機能の強化もします。動脈硬化の予防、便秘の改善にも効果的です。
わかめは、1960年頃から養殖が開始され、現在では養殖物が主流となっています。
栄養成分のカルシウム、マグネシウム、カリウム、鉄分、ヨウ素、食物繊維等を含みます。
ワカメは、骨を丈夫にし、血圧を下げるので高血圧や動脈硬化の予防に効果があります。コレステロールとを減少してくれます。
体内の水分代謝促進に不可欠なヨウ素を含みますので、子供の発育に良い効果があります。むくみ解消にも働きます。
がん老化の予防に効果のあるセレンも含んでいます。抗がん作用のあるフコイダンは、メカブに特に多いです。貧血防止、視力改善の効果もあります。
干しワカメは戻す時に水につけすぎないようにしましょう。わかめの栄養成分のアルギン酸などが水に溶け出してしまいます。
栄養成分の亜鉛(Zn)は、精力増強に良いミネラルです。また、たんぱく質やホルモンの合成など、多くの新陳代謝にかかわっています。
亜鉛は、前立腺や精子に多く存在しており、生殖機能の維持に重要です。また、味覚を感じる細胞の集合体である味蕾を形成にも重要です。皮膚や骨格の発育、維持にも不可欠の成分です。また、脳の機能を活発にして学習能力を高める、抜け毛を防ぐ、有害金属の毒性を弱めて体を守る、動脈硬化を改善するといった効果もあります。
インスタント食品などに含まれるポリリン酸などは、亜鉛の吸収を妨げています。よって、亜鉛は、不足がちになりやすいので注意が必要です。アルコールを多く飲む場合も亜鉛が消費されてしまうので、ほどほどにすべきです。
【期待される効用】
・精力を高める。
・味覚を正常に保つ。
・免疫を高める。
・体内外のキズの直りを早くさせる。
・風邪にかかったときに早く回復させる。
・抜け毛を防ぐ
【多く含まれる食品】
・わかめ、昆布、のり、レバー、牡蠣、かに、ピーナッツ、エンドウ豆等。
栄養成分のカリウム(K)は、血圧を下げる作用があるので高血圧症に良いミネラルです。
カリウムは、ナトリウムと一緒に発見されました。カリウムは、体重の約0.2%存在し、その多くは細胞内に含まれています。ナトリウムと作用し合いながら、細胞の浸透圧を維持したり、水分を保持したりしています。
カリウムには、ナトリウムを尿へ排泄を促す作用があるので高血圧の予防となります。
コーヒーをたくさん飲む方で疲労しやすい方は、カリウムがコーヒーによって失われているからです。
【期待される効用】
・血圧を下げる。
・食欲不振を防ぐ。
・脱力感、無気力を防ぐ。
・アレルギーの治療に役立つ。
【多く含まれている食品】
・刻みこんぶ、バナナ、アボガド、トマト、ほうれん草、大豆、さといも、さつまいも等。
*調理したときの損失が大きい栄養成分なので、調理せずに食べられる果物やドライフルーツなどがおススメです。
栄養成分のカルシウム(Ca)は、丈夫な骨と歯を作る日本人に不足しがちなミネラルです。
カルシウムは、他のどのミネラルよりも体内に多いミネラルで、全体重の約1,8%に相当します。カルシウムの99%は骨にあり、残りの1%は血液中に溶けています。
カルシウムは、体内でリン酸とくっついて、硬くて丈夫なハイドロキシアパタイトという結晶になっています。これによって、健康な骨と歯をつくります。
また、血液凝固や筋肉収縮、神経の興奮の抑制、血圧のコントロールなど重要な役割をしています。
ビタミンDやクエン酸は、カルシウムの吸収を促進します。
最近は、ダイエットに励む女性や一人暮しの男性のカルシウム不足が顕著です。将来、骨粗鬆症になる恐れがあるので注意が必要です。
【期待される効用】
・丈夫な骨と歯を維持し、骨粗しょう症を防ぐ。
・動脈硬化を防ぐ。
【多く含まれている食品】
・牛乳、チーズ、ヨーグルト、干しえび、モロヘイヤ、生揚げ、ひじき、のり等。
栄養成分のクロム(Cr)は、糖尿病を予防します。
クロムは、糖質や脂質の代謝にかかわる重要なミネラルです。血糖値を正常に保ち、糖尿病・動脈硬化を予防します。
また、悪玉コレステロールの排泄を促進する善玉コレステロールを増やします。脂質の代謝も活発にし、中性脂肪を減少させる働きがあります。
【期待される効用】
・糖尿病を予防する。
・高血圧・動脈硬化を予防する。
【多く含まれている食品】
・あさり、はまぐり、あなご、ひじき、ホタテ、レバー、ブロッコリー、ハム、ナッツ、小麦胚芽、ぶどうジュース等
栄養成分のセレン(Se)は、老化の予防に良いミネラルです。
セレンは、抗酸化物質のグルタチオン・ペルオキシダーゼの産出に必要不可欠です。活性酸素の害から体を守ります。
セレンは、体内に10mg程度しか含まれていませんが、老化やがんや動脈硬化、更年期障害を防ぎます。また、精子の形成、免疫強化にも関与しています。
【期待される効用】
・がんから守る。
・老化の進行を遅らせる。
・フケや抜け毛を防止する。
・心臓病の発病を防ぐ。
【多く含まれている食品】
・ワカサギ、イワシ、カレイ、まぐろ、あさり、ほたて、トマト、ブロッコリー、たまねぎ、玄米等。
*セレンは、ビタミンCやEといっしょにとることで、より一層有効に働きます。
栄養成分の鉄(Fe)は、貧血を予防します。
鉄の多くは、ヘモグロビンの原料になっています。ヘモグロビンは、肺から体のすみずみへ酸素を運ぶ赤血球の成分です。このため、鉄が不足すると酸欠状態を招くき、貧血や冷え性、疲労倦怠、頭痛、思考力の低下、発育不全などの悪影響がでてきます。
これ以外の鉄は、骨髄、肝臓、脾臓、筋肉などに蓄えられています。
鉄は、1日に約1mg消費しますが、食事で摂った鉄の総量の約8%しか吸収されないので、消費量の10倍(男性)から12倍(女性)は摂取する必要があります。
鉄は、ヘム鉄(肉類・魚に多く含まれる)と非ヘム鉄(野菜に多く含まれている)があり、ヘム鉄の方がよく体内に吸収されます。非ヘム鉄は、ビタミンCと一緒にとると吸収がよくなります。
コーヒーのカフェイン、カルシウム、加工食品に含まれるリン酸塩は、鉄の吸収を妨げるので注意が必要です。
【期待される効用】
・貧血を予防し治癒する。
・疲労を防ぐ。
・皮膚の血色を良くする。
【多く含まれている食品】
・豚肉、牛肉、レバー、かつお、あさり、ひじき、高野豆腐、がんもどき、納豆、小松菜、ほうれん草等。
栄養成分の銅(Cu)は、貧血予防に欠かせないミネラルです。また、銅が不足すると髪の色が抜けたり、ちぢれたりします。
銅は、体内に約100~150mg存在しています。
銅は、脂質代謝や糖代謝に関与します。また、鉄の利用効率を高めて赤血球のヘモグロビンの形成を助けます。
コラーゲンの生成し骨や血管の強化、過酸化脂質の分解、ビタミンCを体が利用するのにも不可欠です。
【期待される効用】
・貧血を予防する。
・関節炎を緩和する。
・乳児の成長にも重要である。
【多く含まれている食品】
・スルメ、ホタルイカ、イイダコ、えび、グリーンピース、ソラマメ、レバー等。
栄養成分のナトリウム(Na) は、日本人は、摂りすぎに注意すべきです。
ナトリウムは、カリウムと一緒に発見されました。体重の約0.15%存在し、細胞外の体液に多く含まれています。
ナトリウムは、細胞の浸透圧を調節、体内の水分量を調節、神経の刺激伝達、体液のph調節などを行います。また、カルシウムやその他のミネラルが血液に溶け込むのを助ける役割も行います。
ナトリウムは、主に食塩から摂取され、とりすぎると高血圧、動脈硬化、胃がん、むくみをもたらす恐れがあります。日本人は、食事から必要以上摂取しているので注意が必要です。特に加工食品は、保存性を高める目的で多く使われているので利用しすぎないことがポイントです。
【期待される効用】
・食欲不振、倦怠感を予防する。
・日射病を予防する。
【多く含まれる食品】
・味噌汁、ラーメン、ベーコン、ハム、梅干、いわし丸干し、ポテトチップ、しょうゆ等。
栄養成分のフッ素は(F)は、虫歯予防に効果的なミネラルです。
フッ素は、フッ素カルシウムとして歯や骨の表面を覆い、歯のエナメル質を強化したり骨を丈夫にします。
歯の再石灰化作用や虫歯菌の抑制作用などがあり、虫歯予防に効果的です。そこで、フッ素入りの歯磨き粉も市販されています。
ただ、過剰に摂取すると歯の表面が変質し、点状になって黒ずんできます。
【期待される効用】
・虫歯を予防する。
・骨を丈夫にする。
【多く含まれている食品】
・煮干し、芝エビ、抹茶、番茶、ゼラチン等。
栄養成分のマグネシウム(Mg)は、健康に良いスーパーミネラルです。
マグネシウムは、細胞内の電解質のバランスを保ち、また300種類以上もの酵素の活性化をサポートし、筋肉の収縮、神経の興奮を抑えます。血管をひろげて血圧を下げたりする作用もあります。抗ストレスのミネラルでもあります。
マグネシウムの約60%は、骨に含まれており、骨を構成する重要な成分です。
腸にたどりついたマグネシウムの約25%が吸収されますが、残りの約75%は、体外に排泄されます。また、カルシウムを多く取ると、マグネシウムの排泄量が増える関係にあります。対策としては、カルシウムだけでなくマグネシウムも充分に摂ることです。ただ、過剰に摂りすぎると一過性の下痢を引き起こします。
【期待される効用】
・不整脈、高血圧、喘息、腎臓結石を改善する。
・心臓病の予防となる。
・筋肉の痙攣を防ぐ。
・神経の興奮を鎮める。
・安定した精神状態を保つ。
【多く含まれる食品】
・アーモンド、バナナ、玄米、大豆、ひじき、ほうれん草、ブロッコリー等。
栄養成分のマンガン(Mn)は、酵素の働きを活発にし、性ホルモンを合成するのに必要です。
マンガンは土の中に含まれているので、土から栄養を吸収する植物性食品に多く含まれて、動物性食品に少ないことが一般的です。
このマンガンは、糖・脂質・たんぱく質の代謝に関与します。成長盛りの子供の骨や関節の形成に必要です。また、甲状腺ホルモンの合成に必要です。
さらに、性ホルモンを合成します。マンガンが不足すると妊娠能力が低下するようです。
【期待される効用】
・骨や関節の形成を促進する。
・疲労やストレスを緩和する。
・記憶力を増進させる。
【多く含まれている食品】
・お茶、キーウィ、ノリ、玄米、牡蠣、ナッツ類等。
栄養成分のモリブデン(Mo)は、体内の老廃物をつくりだすのに必要です。
モリブデンは、体内では肝臓や腎臓に多くが存在しており、炭水化物と脂肪の代謝を助けます。
また、毒性のある亜硝酸塩(食品保存剤、薬剤などに含まれる)を解毒する作用があります。
そして、体内活動で発生した物質を尿酸(最終老廃物)に変えるために不可欠な酵素(キサンチンオキシダーゼ)を助ける働きをしています。
なお、通常は問題になりませんが、モリブデンを過剰摂取すると銅を排出する作用があるので注意が必要です。
【期待される効用】
・貧血の予防(鉄利用を促進)。
・尿酸を作るのを助ける。
・抗がん作用もあるのではないかと考えられています。
【多く含まれている食品】
・豆類、レバー、牛乳、濃い緑色野菜、無精製の穀類等。
栄養成分のヨウ素(I)は、甲状腺の異常を防ぎます。
ヨウ素は、首のそばにある甲状腺で吸収され、チロキシンというホルモンの合成に使われます。
チロキシンは、発育やエネルギーの産生を促進します。不足すると甲状腺種(甲状腺が腫れる病気)となるので注意が必要です。
世界的には、ヨウ素欠乏症が問題になっていますが、海産物を良く食べる日本では欠乏症になることは稀です。
【期待される効用】
・基礎代謝量を上げる。余分な脂肪を燃焼させて減量を助ける。
・成長を促進する。
・毛髪、つめ、皮膚、歯の健康を増進する。
【多く含まれる食品】
・のり、わかめ、ひじき、昆布、いわし、かつお、ぶり、さば、たまねぎ等。
栄養成分のリン(P)は、力をだすために必要な栄養成分です。
リンは、カルシウムに次いで体内に多く存在するミネラルです(大人で約600g)。リンの約85%は、カルシウムと結びついてリン酸カルシウムとなり、骨や歯をつくっています。
ただ、リンを摂り過ぎるとカルシウムが骨から溶け出し血液中に放出され、カルシウムが欠乏することになるのに注意が必要です。リンとカルシウムは1対1の割合で摂取するのが理想とされています。
残りの15%のリンは、血液・細胞の内部・脳の神経・筋肉・臓器に分布しています。このリンは、ATP(アデノシン三リン酸)という高エネルギーを発生する物質の部品になっています。筋肉を動かすエネルギーは,このATPが供給しています。リンが不足すると疲労感がでます。
リンがないとビタミンのナイアシンが吸収されません。
【期待される効用】
・健康な骨と歯を形成する。
・エネルギーと活力をもたらす。
・関節炎の痛みを減らす。
・腎臓結石の予防となる。
【多く含まれている食品】
・チーズ、ヨーグルト、牛乳、卵の黄身、ししゃも、いわし、高野豆腐、大豆等。
あずきは、日本での主な産地は北海道で国内生産の8割を占めています。しかし、消費されているほとんどは輸入物で、主に中国から天津小豆、東北小豆の名で輸入されています。
あずきは、縄文時代の遺跡から種子が発見されており、日本では、古くから親しまれています。
あずきには、栄養成分のビタミンB群(ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6)、カリウム、カルシウム、リン、鉄分、亜鉛、サポニン、食物繊維等を含んでいます。
特に、ビタミンB1と食物繊維が豊富です。ビタミンB1は疲労回復に、食物繊維は便秘解消に役立ちます。
小豆の皮の部分に多く含まれるサポニンサポニンは、血液をサラサラにしてくれます。高血圧症、高脂血症(最近は「脂質異常症」と呼び改められました)の予防・改善に役立ちます。
また、サポニンにはカリウムとともに利尿作用があり、むくみ解消・ダイエット効果があります。
あずきには、目や肝臓に良い栄養成分のアントシアニンも含まれています。
枝豆は、大豆の未成熟豆です。
栄養成分のビタミンA(カロチン)、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンC、カルシウム、たんぱく質、食物繊維等を含みます。
ビタミンAとCは大豆になると無くなる枝豆の特有のビタミンです。
アルコールの解毒作用のあるビタミンB1・B2・Cや、肝臓の機能を高めるコリン、アルコールを分解するアセトアルデヒドも含まれているので二日酔いを防ぐのにうってつけです。
また、糖尿病、高血圧症、動脈硬化の予防に効果があります。栄養成分のレシチンが含まれており、記憶力を高め・痴呆の予防に効果があります。
糖質(炭水化物)の代謝しエネルギーをどんどん作ってくれるので、疲労回復にも役立ちます。食物繊維により、便秘解消にも効果的です。
枝豆のビタミンCは、みかんに匹敵するほど含まれています。ビタミンCは、メラニン色素の沈着を防いで、シミやソバカスから肌を守ってくれます。
グリーンピースとは、えんどう豆の若い未熟な実のことです。
グリーンピースはビタミンA(カロチン)、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンC、カリウム、食物繊維等の栄養成分を含んでいます。なおビタミンCは、成熟したえんどう豆には、ほとんど含まれていません。
グリーンピースのビタミン類は、ガンや疲労回復に効果があります。ビタミンCには、美肌作用があります。食物繊維は、便秘改善・生活習慣病の予防に効果があります。
カリウムは過剰な塩分や体内の老廃物を排出してくれます。高血圧症や腎臓病、むくみ対策に役立ちます。
オレイン酸やリノレン酸も含んでおり、血液をサラサラにし、動脈硬化を防ぎます。血管を強化してくれます。
脳を活性化するリジンも含まれています。亜鉛、鉄分、銅などの栄養成分も含まれており貧血対策になります。
玄米とは、稲からもみ殻を除いたものです。玄米からぬかと胚芽を除き、胚乳だけにしたものが白米です。この白米で除かれているぬかと胚芽部分に栄養成分が豊富に含まれています。
玄米の栄養成分は、白米と比べるとビタミンB1・ビタミンE・食物繊維は約4倍以上、ビタミンB2・鉄分・リンは約2倍以上も含まれています。
動脈硬化や老化防止に役立つリノール酸、ガンを予防するフィチン酸、血圧や血糖値を下げるギャバなどの栄養成分を多く含みます。ビタミンD・K、亜鉛、銅、マンガンなども多く含まれています。
生活習慣病やガン、老化の予防、疲労や便秘の改善に効果があります。
また、玄米は白米に比べて硬いので、自然と良く噛むようになります。この噛む行為がアルツハイマー予防や肥満防止効果があると言われています。あごのラインをシャープにするたるみ解消効果も期待できます。
ごまが熟すと自然にはじけて種子がこぼれ落ちることから、アラビアンナイトに出てくる「開けごま」の呪文が作られました。
ごまは豊富な栄養成分で知られ、禅宗の僧の貴重な保健食として常食されています。
ごまの栄養成分の約50%が脂質です。この脂質のほとんどがリノール酸やオレイン酸などの不飽和脂肪酸で、血中のコレステロール値を減少させ動脈硬化を予防する効果やストレスを静める効果があります。
また、骨を丈夫にするカルシウム、老化や白髪防止に効果のあるビタミンE、抗酸化物質であるリグナン等の栄養成分を含みます。
貧血に効く鉄分や便秘の改善に良い食物繊維も豊富に含まれています。冷え性改善にも効果的です。
小麦の主成分は糖質ですが、他にもビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンE、カルシウム、鉄分、たんぱく質、食物繊維等の栄養成分を含んでいます。
特に、ふすまと呼ばれる胚芽と皮には、ビタミンB1・E、鉄分、亜鉛、銅、マンガン、食物繊維などの豊富な栄養成分がつまっています。
小麦は体力をつけてくれて、疲労回復や精神安定に作用します。リノース酸などの脂質が血圧を下げる作用もあります。
また、小麦は胃腸を丈夫にして、慢性の下痢を止めてくれます。食物繊維も含むので便秘改善にも良いです。体のほてりで寝苦しい、寝汗をかきやすく疲れが取れない、喉が渇きやすいなどの症状も改善してくれます。糖尿病の予防や改善にも効果があります。
ビタミンEが血行を良くし、抗酸化作用により肌の老化の予防をしてくれます。
そら豆は、初夏が旬です。地域によっておたふく豆、夏豆、四月豆、五月豆などと呼ばれます。
栄養成分のビタミンA(カロチン)、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンC、鉄分、亜鉛、カルシウム、カリウム、たんぱく質、食物繊維等を含みます。ビタミンB群は、紫外線に弱いので、できるだけ鞘付きを購入するのが良いでしょう。
そら豆に特に多く含まれるビタミンB2は、子供の成長を促して、健康な皮膚や髪を維持してくれる大事な栄養成分です。
そら豆には、疲労回復や二日酔いの改善、むくみ解消に効果があります。貧血、動脈硬化、糖尿病、眼精疲労の予防・改善にも効果があります。
そら豆の皮にコレステロールを減らしてくれる食物繊維が多く含まれています。また、そら豆の皮には、脳の伝達物質の原料であるチロシンやドパが含まれており、脳疾患の補助療法に有効です。
豆腐には木綿豆腐、絹ごし豆腐などがあり、大豆から作られる健康食品です。
豆腐は、大豆より手軽に食べられ、消化がいいのが特徴です。胃腸の弱っている方に最適な食べ物です。
栄養成分のビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンE、カルシウム、カリウム、たんぱく質等を含みます。木綿豆腐にはタンパク質・カルシウム・鉄分などが、絹ごし豆腐にはカリウム・ビタミンB1が多く含まれています。
豆腐の薬効は、原料の大豆とほぼ同じです。
動脈硬化や心臓病、糖尿病、疲労の改善に効果があります。また、コレステロール値を下げるリノール酸、骨粗鬆症を予防するイソフラボン、肝臓につく脂肪を防ぐレシチンなど栄養成分が豊富です。
豆腐独自の薬効として、胃腸を丈夫にしてくれたり、咳や淡を取り除いてくれたりする働きがあります。
ただ、最近の豆腐は輸入物の大豆を使っているものが多くあり、昔ほどの効果は期待できないようです。
とうもろこしは、イネ科に属する野菜で別名「とうきび」です。
栄養成分のビタミンA、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンE、カリウム、鉄分、たんぱく質、食物繊維等を含みます。ビタミンB2や食物繊維は、玄米の約3倍も含んでいます。
これらの栄養成分は、主に胚芽部分に集中していますので、実を取る時は包丁を使わずに、手でむしるようにすると良いです。
胚芽部分に多く含まれるリノール酸は、コレステロールを低下させ、高血圧や動脈硬化の予防に効果を発揮します。カリウムも体内の余分な塩分を排泄して血圧を下げてくれます。
食物繊維が豊富なので便秘改善にも良いです。ただ、粒の外皮がかたいので、消化が悪いという難点はあります。
また、特に健康に効果があるのは、通常は廃棄されている「ひげ」の部分です。利尿、血圧降下、胆汁分泌の促進剤として漢方薬となっています。糖尿病や慢性腎炎にも効果的に働きます。ひげの部分もお茶として煎じて飲むのが良いでしょう。
納豆は、煮た大豆に納豆菌を植えつけて発酵させたものです。納豆は、大豆に比べてはるかに消化吸収が良いのが特徴です。
納豆には、ビタミンB2、ビタミンK、カルシウム、たんぱく質、鉄分、イソフラボン、ナットウキナーゼ、ムチン、食物繊維等の栄養成分が含まれています。
ネバネバの原因は、ムチンとよばれる栄養素です。ムチンは胃の粘膜を保護し、悪酔い防止にも効果的です。
また、納豆にしか含まれない酵素であるナットウキナーゼは、血栓を溶かし血液をサラサラにしてくれます。脳血栓や心筋梗塞の予防に働きます。
納豆には栄養成分のポリアミンも含み、1日に普通の納豆1パックを召し上がるだけで、動脈硬化を防いだり、ダイエット効果などが期待されています。
ポリアミンは、血管が若返り血流がアップします。その結果、基礎代謝が上がり、太りにくい体になるというわけなのです。さらに、大豆の2倍に増加したビタミンB2は、美肌作りに働きます。
イソフラボンは女性ホルモンのエストロゲンと似た働きをするので、エストロゲンの減少から起こる女性の更年期の深い症状を緩和してくれます。骨の脆弱化の緩和にも役立ちます。
食物繊維は、胃腸の調子を整えてくれます。下痢にも便秘にも有効です。カルシウムは骨を丈夫にし、成人病を予防するサポニンや脳を活性化して老化を防止するレシチンなどの栄養成分も豊富に含んでいます。
玄米は米のもみ殻だけを取り除いたものです。そこから、さらにぬかも取り除いたのが胚芽米です。さらに胚芽も取り除いたのが、通常食べている白米です。この白米で除かれているぬかと胚芽部分に栄養成分が豊富に含まれています。胚芽米は、玄米より消化しやすいのが特徴です。
白米に比べ、ビタミンB1は約3倍、ビタミンEは約5倍、食物繊維は約2.5倍、も多いです。他にも、たんぱく質、カルシウム、鉄分、ギャバ等の栄養成分を含んでいます。
がんや生活習慣病の予防に効果があります。疲労回復にも良いです。
栄養成分は、洗うと無くなってしまうので、洗わずに炊きましょう。
みそ(味噌)は蒸した大豆に麹と塩を加えて発酵させた食品です。
みそ(味噌)は、栄養成分のビタミンE、カルシウム、カリウム、マグネシウム、たんぱく質、食物繊維等を含みます。
大豆より栄養成分が消化吸収しやすく、大豆よりビタミン類が多く含まれることが特徴です。
みそ(味噌)に含まれるサポニン等が、コレステロール値や中性脂肪値を下げてくれます。高血圧や生活習慣病の予防にも働いててくれます。麹菌が生産する麹酸は老化を防止してくれます。
ビタミンEやレシチン、イソフラボンなどが脳を活性化して老化を防いでくれます。抗ガン作用もあります。
また、二日酔い、更年期障害の改善にも効果があります。
もやしは、大豆や緑等、ブラックマッペなどを発芽させた豆もやしが主です。
もやしには、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンC、ビタミンE、カリウム、カルシウム、鉄分、食物繊維等の栄養成分を含んでいます。
胃腸の調子を整えるアミラーゼも含んでいます。腸内のビフィズス菌や善玉コレステロールを増やす働きもあります。
もやしには、動脈硬化や高血圧、がん、糖尿病を予防する効果があります。便秘や肥満の改善にも効果があります。免疫力を高めストレス緩和にも良いです。
肝機能を正常化させて、疲労を回復してくれる働きもあります。
もやしの栄養成分は、丈の短いもやしほどありますので買い物時のご参考にしてください。
栄養成分のビタミンAは、目に良いビタミンです。
ビタミンAには、二種類あります。ビタミンAとして働くレチノール(動物性食品のみに含まれる)と、体内で必要に応じてビタミンAに変わるカロチン(植物性・動物性食品の両方に含まれる)です。
ビタミンAは、カロチンのかたちで摂ることが望ましいです。レチノールは、摂りすぎた場合に頭痛・発疹・脱毛などを引き起こす毒性をもつからです。妊娠初期に摂りすぎると胎児の奇形が増えることも報告されています。一方、カロチンは必要なだけビタミンAとなり残りは、抗酸化物質として働きます。
ビタミンAは、脂溶性です。よって油がないとビタミンAは吸収されません。サプリでビタミンAを摂るときは、牛乳など脂質を含んだものを胃のなかに入れておくと良いです。
【期待される効用】
・夜盲症(鳥目)、眼精疲労、視力低下を防ぐ(目の網膜にある視紅という光に反応する物質を作っているのがビタミンA)。
・皮膚や粘膜を強くし、うるおいのある肌にする(老班や鮫肌をなくす。外用すれば、にきびなどの皮膚表面の潰瘍の治療の役立つ。)。
・免疫細胞を活性化し、がん細胞を抑制する。
【多く含む食品】
・人参、ほうれん草、ブロッコリー、牛乳、レバー、うなぎ、ひじき等。
栄養成分のビタミンB1は、精神状態改善に良いビタミンです。
発見されたビタミン第1号がビタミンB1(チアミン)です。
炭水化物をエネルギーに変える働きをします。ビタミンB1が不足するとエネルギーになれなかった炭水化物は、すべて脂肪に変えられ脂肪細胞に蓄えられ肥満の大きな原因となったり、乳酸菌やピルビル酸などの疲労物質が溜まり疲労や筋肉痛の原因となります。
また、脳の中枢神経や手足の末梢神経を正常に保つ役割もあります。
ビタミンB1は、水溶性です。余分に摂っても、体内に貯蔵されず、すべて排泄されます。よって、毎日摂取する必要があります。ただ、ビタミンB1は、水に溶けやすく熱に弱いので、調理中に失われやすいため、多めに摂取するよう心掛けましょう。
また、ビタミンB群は、全部一緒(B1・B2・B6…)に摂ったときのほうが効果が大きく、それぞれのビタ
ミンBが最も効果的に働きます。ドリンク剤やビタミン剤には、バランスよくB群が配合されているはずです。
【期待される効用】
・手足のむくみ、疲れやすい状態の改善をする。
・脚気、神経痛を防ぐ。
・情緒不安定、記憶力低下の改善をする。
・アルコールを分解するので飲食の際には、B群を補うと良い。
【ビタミンB1が多く含まれる食品】
・胚芽米、玄米、大豆、豚肉、生ハム、卵黄、さば、うなぎ、のり等。
栄養成分のビタミンB2は、お肌を保護します。
ビタミンB2(リボフラビン)は、皮膚や粘膜の健康を維持するのに大切な栄養素です。
牛乳から発見されました。
抗酸化剤として働き、害のある活性酸素を減らします。脂肪を代謝する役割も担っています。
不足すると肥満の原因にもなります。
ビタミンB2は、水溶性です。余分に摂っても、体内に貯蔵されません。そのため、毎日摂取する必要があります。肉や乳製品をあまり食べない人は、不足しやすいので注意が必要です。
【期待される効用】
・健康な皮膚、つめ、髪をもたらす(肌が、カサカサし、はがれやすくなるのを防ぐ)。
・目の充血、目が光に敏感になりすぎるのを防ぎ、視力の増進に良い。
・がんやコレステロールの上昇の予防役立つ。
・口内炎などの潰瘍を治す。
・子供の成長促進にも関与している。
【多く含まれる食品】
・牛やトリや豚のレバー、アスパラ、ほうれん草、ブロッコリー、ヨーグルト、チーズ、牛乳等
栄養成分のナイアシンは、中性脂肪を減らすにも良いビタミンです。
ナイアシンは、ビタミンB群の一つであり、意外にも猛毒のニコチンの親戚です(作用は異なります)。
ナイアシンは、糖質・脂質・たんぱく質の代謝に重要な役割を果たしています。血液の循環促進、脳神経の活動促進なども担います。また、二日酔いの原因となるアセトアルデヒドを分解しますので、飲酒量の多い方ほど摂取が必要です。
水溶性で熱にも強く加熱調理によっても効力がほとんど失われません。水溶性なので、鍋物をしたときは、汁も栄養素が豊富なのに注意したいです。
【期待される効用】
・悪玉コレステロールと中世脂肪を減らす。
・ペラグラという病気を予防する。
・片頭痛を予防し、痛みを和らげる。
・健康的に見える皮膚にする。
・下痢を和らげる。消化器系の健康を促進し、胃腸障害を緩和する。
・口臭を消す。
【多く含まれている食品】
・かつお、たらこ、まぐろ、牡蠣、イカ、かに、玄米、アボガド、焼き豚等
栄養成分のビタミンB6は、抜け毛を防ぐのに良いです。
ビタミンB6(ピリドキシン)は、たんぱく質や脂肪の代謝に欠かせないビタミンです。皮膚や髪、歯などの健康維持に役立っています。また、肝臓に脂肪が蓄積するのを防ぐ作用があります。お酒を飲まれる方は、脂肪肝を防ぐために多めに摂取すべきでしょう。
また、脳細胞の情報伝達に必要な神経伝達物質の生成にも不可欠です。
水溶性です。摂って8時間以内に排泄されるので、毎日補充する必要があります。
【期待される効用】
・酸素を運搬するヘモグロドビンや病原菌と闘う抗体などを生成するのに役立つ。
・皮膚炎、肌の脂性、神経過敏を防ぐ。
・腎臓結石ができるのを防ぐ助けをする。
・ひざ、肩、腕のしびれや足のひきつりを抑える。
・月経前後の女性特有のトラブルは、女性ホルモンのエストロゲンの分泌が高まることにより、ビタミンB6の血中濃度が減少するからです。ですからビタミンB6を摂取するとトラブルを和らげてくれます。また、妊娠中のつわりの軽減にも効果的です。
【多く含まれている食品】
・カツオ、マグロ、バナナ、アボガド、ピーナッツ、きゃべつ、ブロッコリー、大豆等。
栄養成分のビタミンB12(コバラミン・シアノコバラミンともいう)は、血液中の赤血球を合成するので「赤いビタミン」とも呼ばれます。また、神経細胞内の核酸などの合成も行います。脂肪の代謝にも重要な役割をはたしています。
水溶性です。他の水溶性のビタミンと異なり体内に蓄えられる特徴があります。また、ビタミンB12の欠乏による症状は、体がビタミン12を使い果たしてから5年以上経てからはじめて現れる特徴があります。
動物性食品にしか含まれていないビタミンなので、ベジタリアン(菜食主義者)の方は、ビタミン剤などで補う必要があります。
【期待される効用】
・貧血をふせぐ。月経前症候群を軽減する。
・神経系の健康を維持する(物忘れ、混乱、妄想などから守り、集中力や記憶力を高める)。
・心臓病の主な原因の1つであるホモシステインをこわす助けをする。
・喫煙による発癌を防ぐ一助となる。
【多く含まれる食品】
・はまぐり、あさり、しじみ、鮭,カツオ、まぐろ、すじこ、牛肉、豚肉、卵、牛乳、チーズ、しいたけ(椎茸)等。
葉酸は、貧血対策・妊婦さんに必須の栄養成分です。
葉酸は、ビタミンB群の1つです。赤血球の合成、核酸の合成、細胞分裂に不可欠です。また、神経機能や記憶力の維持にも役立っています。ビタミン12とともに、赤血球を作り出すのに必要なので造血のビタミンともいわれています。
葉酸は細胞の新生や増殖に大きな役割を果たしており、特に胎児や幼児には必須の栄養素です。不足すると発育・脳神経に問題が生じることがあるので、意識して摂取する必要があります。
水溶性です。ただ、腸管から吸収された葉酸は、そのままでは栄養素として機能しません。ビタミンCが葉酸に酸素をくっつけると活性化します。
【期待される効用】
・心臓病や脳卒中、動脈硬化を予防する(ホモシステインという動脈を攻撃する物質を減らす)。
・貧血を防ぐ。
・脳や脊髄の先天異常を予防する(妊娠期の女性は特に注意)。
・口腔の炎症や肌荒れ、疲労感を生じるのを防ぐ。
・記憶力を良くする。
【多く含まれる食品】
・菜の花、ほうれん草、ブロッコリー、枝豆、オクラ、アスパラガス、レバー、芽キャベツ等。
栄養成分のビオチンは、疲労回復によく、また禿や白髪の予防・治療を助けます。
ビオチンは、ビタミンB群の1つです。脂肪やたんぱく質の代謝に必要です。ビタミンCの合成にも必要です。皮膚や髪の健康に特に深く関わっています。
水溶性です。生の卵の白身は、ビオチンの吸収を妨げるので注意が必要です(ゆで卵の白身は、問題ありません)。また、調理や加工の途中で壊れてしまうので、缶詰や加工品の形で摂取せずに新鮮な食品を摂るのが良いです。
【期待される効用】
・脱毛、疲労、うつ状態になるのを防ぐ。
・筋肉痛を和らげる。
・白髪となるのを防ぐ。
・アトピー性皮膚炎にも有効であるといわれる。
【多く含まれる食品】
・キャベツ、ほうれん草、とうもろこし、大豆、レバー、卵の黄身、牛乳等。
栄養成分のパントテン酸は、ストレスへの抵抗力をつけます。
パントテン酸は、ビタミンB群の1つです。脂肪、糖質、タンパク質の代謝に関与しています。また、善玉コレステロール(HDLコレステロール)を増やしたり、抗ストレス作用を持つ副腎皮質ホルモンや神経伝達物質や免疫抗体の合成を行います。
水溶性で熱に弱いので調理に注意が必要です。ただ、パントテン酸は、ほとんどすべての野菜、魚、肉に含まれているし、腸内細菌によっても合成されるため、欠乏することはあまりありません。
【期待される効用】
・頭痛や疲労を防ぐ。
・コレステロールと中性脂肪を下げる。
・かぜをひきにくくする。
・薬物の解毒作用として働く。
【多く含まれる食品】
・未精製の穀類、レバー、うなぎ、子持ちカレイ、納豆、アボガド等。
栄養成分のビタミンCは、美容からガンにまで効くビタミンの王者です。別名は、アスコルビン酸です。
ビタミンCはコラーゲンというたんぱく質の合成に不可欠です。コラーゲンは、皮膚や骨などを強化します。不足すると肌が荒れます。
また、強力な抗酸化物質であり、過酸化脂質の生成を抑制し、動脈硬化、心筋梗塞、脳卒中などを予防します。発がん物質であるニトロソアミンの形成を抑制する働きもあります。
水溶性です。タバコ1本で、体内のビタミンCが25mg分解されるので、愛煙家はより多くのビタミンCを摂る必要があります。
摂取方法としては、生野菜よりは温野菜、煮込みよりも油で炒める調理により食べるとビタミンCの損失を少なくすることができます。
【期待される効用】
・肌を色白にする(メラニンという黒い色素ができるのを妨げる、また、すでにできた黒いメラニンを脱色
する)。にきびを改善する働きもあります。
・発癌性物質から守る。
・カゼの予防と治療を助ける。
・壊血病を予防する。
・高血圧を下げる。
・肝機能を強化する。
【多く含まれる食品】
・柿、ミカン、キーウィ、イチゴ、ブロコッリー、ほうれん草、小松菜、赤ピーマン等。
栄養成分のビタミンDは、丈夫な骨を作る重要なビタミンです。
ビタミンDは、カルシウムの吸収を促します。また、ビタミンDは、有機リン酸を骨の成分になる無機リン酸に変える作用があります。骨の発育に重要なビタミンです。
脂溶性です。食事以外に、太陽光線(紫外線)にあたると皮膚の中でビタミンDが合成されます(ただ、日焼けが進むと、太陽光線からの合成度合いは低くなります)。子供は晴れた日には外で遊ぶのが良いですね。ただ、紫外線は肌を老化させたりしますので、ほどほどにしましょう。
【期待される効用】
・丈夫な骨を作り、骨粗しょう症やくる病から守る。
・ビタミンAの吸収に役立つ。
・結膜炎の治療に役立つ。
【多く含まれる食品】
・チーズ、牛乳、ヨーグルト、鮭、秋刀魚、いわし、さつまあげ、白きくらげ等。
栄養成分のビタミンEは、老化防止に最強のビタミンです。
ビタミンE(トコフェロール)は、強力な抗酸化物質で、老化を進行させ・ガンを発生させる有害な過酸化脂質の生成を防ぎます。生殖障害(不妊症)もビタミンEの不足が影響すると考えられています。
また、血栓をできにくくして、血液をサラサラにする働きが注目されています。
脂溶性です。摂取量の60%~70%は便で排泄されてしまうので注意が必要です。また、鉄のサプリメントと同時に取らないようにしたい。鉄は、ビタミンEを破壊する恐れがあるからです。
【期待される効用】
・老化予防となる。
・ガンを予防する。
・糖尿病の合併症、特に網膜症も予防する。
・悪玉コレステロール(LDLコレステロール)の酸化を防ぐ。
・環境汚染物質(二酸化窒素、オゾン等)から肺を守る。
・冷え性の改善になる。
【多く含まれる食品】
・キャベツ、植物油、ほうれん草、ブロッコリー、もやし、かぼちゃ、アーモンド、ピーナッツ、うなぎ等。
栄養成分のビタミンKは、止血に役立つビタミンです。
ビタミンKは、血液凝固にかかわるプロトロンビンというたんぱく質が肝臓で形成されるのに不可欠です。また、ビタミンKは、カルシウムが骨に利用されるのを促進するたんぱく質(オステオカルシン)の合成に必須です。
腸内の善玉菌が、私たちに必要なビタミンKの約半量を作ってくれています。しかし、抗生物質を飲み続けている方は、腸内の菌が死んでしまいビタミンKが生成されないので食事から気をつけて摂取しなければなりません。
脂溶性です。よって油がないとビタミンKは吸収されません。
【期待される効用】
・止血や内出血の予防をする。
・月経時の多量出血を減らす。
・骨を丈夫にする。
【多く含まれている食品】
・納豆、あしたば、かぶの葉、ほうれん草、とうみょう、きゅうり等。
あしたばは、今日芽を摘んでも明日になればもう新芽が出るということから「明日葉(あしたば)」という名前が付いたといわれています。 原産地は、八丈島です。
あしたばには、栄養成分のビタミンA(カロチン)、ビタミンB2・B12、ビタミンC、カルシウム、カリウム、食物繊維やカルコン、クマリン等のポリフェノール類が豊富に含まれており優れた緑黄色野菜です。
高血圧・がんの予防に効果があります(がんを予防するクマリン、カルコンが豊富なためです)。強壮効果が高く、むくみ・便秘の改善にも効果があります。また、血液をサラサラにするクロロフィル、ゲルマニウムなども含まれています。
あしたば特有の成分であるカルコンは、末梢血管を拡張させる作用と血液の循環を良くする作用がありセルライトの改善に効果的に働くことが発表されています。
ちなみに、あしたばの葉や茎を傷つけると黄色い汁液が出てきます。その黄色い汁にカルコンといわれる成分が含まれています。
アスパラガスはユリ科の野菜で、グリーンアスパラガスとホワイトアスパラガスがあります。アスパラガスtとは、古代ギリシャ語で「スズメの巣」という意味です。アスパラガスの枝がスズメの巣のように見えることが由来です。
日本には江戸時代に到来し観賞用でしたが、明治時代から食用に用いられるようになりました。
栄養的には日光をたくさん浴びて育ったグリーンアスパラガスのほうが栄養価が高く、ホワイトアスパラガスの栄養はビタミンCが少し含まれている程度です。
グリーンアスパラガスは、栄養成分のビタミンA(カロチン)、ビタミンB1・B2、ビタミンC、ビタミンEなどを含みます。
抗酸化作用が高く、体の老化防止、ガンの抑制、美容などに効果があります。また貧血を防ぐ葉酸や疲労回復や滋養強壮にも優れているアスパラギン酸、動脈硬化を予防するルチンも含まれています。
妊娠中や授乳期に必要な葉酸も多く含まれています。
アーリーレッドは、レッドオニオンとか赤玉ねぎなどと呼ばれたりもするタマネギです。
アーリーレッドは、通常の玉ネギより甘みがあり、水分が多く、辛味や刺激臭が弱いのでサラダ向きです。
栄養成分として、アントシアニンを含みます。アーリーレッドの赤い色がアントシアニンです。眼に良い働きをします。また、アントシアニンは動脈硬化や高血圧を防ぐ働きがあり、抗酸化作用もあります。
辛みと刺激の成分は硫化アリルです。硫化アリルは血液をサラサラにし、血糖値を下げる働きをします。高血圧、糖尿病、脳血栓、脳梗塞などの生活習慣病(成人病)の予防に効果的です。
硫化アリルには、ビタミンB1の吸収を促進する働きがあります。これにより、疲労回復やイライラ解消効果が期待できます。
硫化アリルは、胃の消化液の分泌を高め、胃のはたらきを改善し、食欲を増進させる作用があります。夏バテ対策に最適ですね。
他にも、がんの予防に働くケルセチンなどの成分も含まれています。
梅干しは、栄養成分のカルシウム、カリウム、食物繊維等を含みます。良質なアルカリ性食品です。
梅干に含まれるすっぱさの素であるクエン酸等の有機酸は、疲労のもととなる乳酸を燃焼させて疲労回復に効果があります。有機酸は、胃腸の働きを活発にして食欲増進にも効果があります。
食品が腐るのを防ぐ安息香酸という成分も含まれています。
大葉は、栄養成分のビタミンA(カロチン)、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンC、鉄分等を含みます。
独特の香り成分は、ペリルアルデヒドで強い殺菌・防腐効果があります。
花粉症やアレルギー性疾患、かぜ、ガンの予防にも効果があります。
オクラは、独特のネバネバが特徴でヨーロッパでも広く親しまれている野菜です。ちなみにネバネバの原因は、食物繊維のペクチンやガラクタン、アラバン等です。
栄養成分のビタミンA(カロチン)、ビタミンB1、ビタミンC、食物繊維、亜鉛、銅、マグネシウム等を含みます。
糖尿病・高脂血症(最近は「脂質異常症」と呼び改められました)の予防に役立ちます。整腸作用があり便秘・下痢にも効果的です。胃弱や疲労回復、老化防止にも効果があります。
かぶの別名は、春の七草の「すずな」です。葉と根で栄養成分が異なるのが特徴です。
葉は、栄養成分のビタミンC、ビタミンA(カロチン)、鉄分、カルシウム、食物繊維などが含まれます。がんや動脈硬化、骨粗鬆症の予防に効果的です。貧血や便秘にも効果があります。
根は、消化酵素のアミラーゼをたくさん含んでいます。胸やけ、胃もたれを改善します。また、ガンに効果のある栄養成分のイソチオシアナート、インドールを多く含んでいます。肺の機能を高める効果もあります。
かぼちゃは、カンボジアから渡来したので「かぼちゃ」と名前がつきました。
栄養成分のビタミンA(カロチン)、ビタミンC、ビタミンE、カリウム、ミネラル、ポリフェノール等の多くの栄養素を含みます。
わたの部分にビタミンA(カロチン)が多く含まれています。カボチャの場合デンプンに守られているため、加熱で調理をしてもビタミンCは壊れにくくなっています。
活性酸素を取り除き老化やガンを予防する効果があります。かぜ予防、眼精疲労、冷え症、胃腸の修復などにも効果的です。
種の部分は、漢方では糖尿病の改善に利用されています。
カリフラワーはキャベツの仲間でブロッコリーから派生した野菜です。ヨーロッパ西海岸地域が原産で、花のつぼみ部分を食用にしています。
栄養成分のビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンC等を含みます。
特にビタミンCが豊富で、熱を加えても50%以上が摂れます。花の部分の2倍のビタミンCが、芯に含まれています。
ガン予防、かぜの予防、美肌効果、便秘にも効果があります。鉄分も含まれるので貧血対策にもなります。
カリフラワーに含まれる、がん細胞を抑えるMMTSが注目されています。
きゃべつは、栄養成分のビタミンC、カルシウム、カリウム、食物繊維等を含みます。
また、胃潰瘍や十二指腸潰瘍の予防や改善に役立つビタミンU(別名キャベジン)も含まれています。ビタミンUは、キャベツから発見されたので「キャベジン」とも呼ばれています。
ビタミンC・Uは、芯に近い部分に多く含まれています。外葉には、少量ですがカロテンも含まれています。
動脈硬化、骨粗鬆症、便秘、痛風の発作の予防や改善に効果があります。
また、がんに効果のある栄養成分のイソチオシアナート、インドール、ステロール、ペルオキシターゼを含んでいるので、がん予防食品として注目されています。
きゅうりは95%が水分で、他に栄養成分のビタミンB2、ビタミンC、カルシウム、カリウム等を含みます。
利尿作用や体の老廃物を排出する効果のあるイソクエルシトリンという成分を含んでいて、むくみをとるのに効果があります。二日酔いや胃弱の改善にも効果があります。血圧上昇の抑制にも有効です。
きゅうり自身もビタミンCを含んでいますが、きゅうりにはビタミンCを壊してしまう酵素が含まれています。酢を使ったり加熱すれば大丈夫なので、酢を加えたドレッシングやレモン汁を利用すると良いです。
ごぼうは、キク科に属する植物で、食用としている国は、日本と韓国、台湾などの一部の国だけです。
もともと薬用として中国から伝わりました。
栄養成分の食物繊維、銅、鉄分、カルシウム、カリウム等を含みます。
ガン予防や便秘改善に効果があります。また、コレステロール値を下げ、血糖値の急激な上昇を防ぐ効果があります。 動脈硬化、糖尿病の予防と改善にも役立ちます。
こまつなは、栄養成分のビタミンA(カロチン)、ビタミンC、カリウム、カルシウム、鉄分などを含みます。カルシウムは、ほうれん草の約5倍も含まれています。
ガンやかぜの予防に効果があります。骨粗鬆症や貧血、アレルギー体質の改善にも役立ちます。
体を温める作用があるので、冷え性の方にはお薦めです。
さつまいもは、栄養成分のビタミンC、ビタミンE、ビタミンB1、カルシウム、マグネシウム、食物繊維等を含みます。いも類のビタミンCは他の野菜のビタミンCに比べ、でんぷん質に守られているため、熱にも強く壊れにくい特徴があります。がんに効果のあるヤラピン、ガングリオシド、アントシアニンも含みます。
メラニン色素の沈着を抑制し、細胞の老化を防ぐ効果があるので美肌効果が期待できます。
また、がんや便秘、かぜ、生活習慣病の予防・改善に効果があります。抗酸化作用があります。
里で栽培するから里芋と名づけられました。
栄養成分のビタミンB1やビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンC、カリウム、食物繊維等を含みます。さといも独特のぬめりの成分はガラクタンとマンナン、ムチンです。
ビタミンCにより、かぜの予防に最適です。ガラクタンは脳細胞を刺激して老化やボケを防いだり、血圧やコレステロール値を下げます。マンナンは食物繊維で便通をよくします。ムチンは粘膜を保護し、胃潰瘍の予防に効果があり、肝臓や腎臓を強化します。
冷凍のものでも栄養価は変わりません。
春菊は新菊ともいわれ、関西では菊菜とも呼ばれています。原産地のヨーロッパでは、観賞用として用いられています。
栄養成分のビタミンA(カロチン)、ビタミンC、ビタミンE、カルシウム、カリウム等を含みます。カルシウムは、ほうれん草の約2.5倍あります。
抗酸化作用があり、がん予防に効果があります。また、高血圧や血栓ができるのを予防します。かぜや二日酔い、便秘、肌荒れにも効果があります。
春菊を乾燥させたものをお風呂に入れると、神経痛や肩こりを改善します。
しょうが(生姜)は、栄養成分のカリウム、カルシウム等を含みます。
辛みのもとはジンゲロンとショーガオールという成分で肉や魚の臭みを消してくれます。血行を促進する作用や、体を温める働き、発汗作用を高める働きがあります。また、強い殺菌力があるので中毒を予防してくれます。
独特の香りはシネオール、シトロネラール、ジンギベロールなどの精油成分です。食欲を増進する作用があります。
しょうが(生姜)の皮の下に精油成分は含まれています。
これら辛み・香り成分には抗酸化作用があり、がんや老化の予防効果があります
セロリは、栄養成分のビタミンA(カロチン)、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンC、ビタミンE、カルシウム、カリウム、鉄分、食物繊維等が含まれています。これらの栄養素は茎よりも葉の方に多く含まれているので、セロリの葉は捨てずに利用すると良いです。
がん予防や食欲不振、イライラ、不眠症、更年期障害の改善に効果があります。
また、セロリにはビタミンUも含まれており潰瘍を治す効果があります。
大根は、春の七草の「すずしろ」とも呼ばれています。
大根は根の部分と葉の部分で含まれる栄養成分が異なります。
根の部分には、消化を助けてくれる消化酵素のジアスターゼが豊富です。胸やけや胃もたれ、二日酔いに効果があります。また、辛み成分のイソチオシアナートやメチルメルカプタンは、抗菌作用があり、かぜや食中毒の予防・改善の効果があります。ガン抑制にも効果があります。ビタミンCも多く、かぜをひきかけたときは生のおろしたての汁を飲むと効果的です。
葉の部分には、ビタミンA(カロチン)、ビタミンC、カルシウム等の栄養成分が豊富です。また、ビタミンEも含まれており生活習慣病や老化を防ぎます。
たけのこで食用になるものは孟宗竹、淡竹、真竹などがありますが、通常に販売されているのは孟宗竹です。
筍はイネ科の野菜で、旬は3月から5月です。原産地は中国の江南地方で、十八世紀に沖縄を経て渡来しました。
栄養成分の食物繊維が豊富で、便秘や大腸ガン、動脈硬化の予防・改善に効果があります。また、コレステロール値を下げたり、血糖値の急激な上昇を防ぎます。
またカリウムも豊富に含まれ、体内の塩分バランスを調整し、体外に排出するので、むくみや高血圧に効果があります。
さらに、タケノコ特有の白い成分のチロシンは、老化防止に効果があります。低カロリーなのでダイエ
ット食にも最適です。
ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンC、ビタミンE、アスパラギン酸等の栄養素も含まれます。
たまねぎは、ねぎと同じユリ科の仲間で、日本はアメリカに次ぐ世界第2位のたまねぎ生産国です。
玉ねぎは、古代エジプトのピラミッドを築いた労働者のエネルギー源として食用されていました。日本には江戸時代に輸入されました。
栄養成分のビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンC、カリウム、亜鉛、リンなどを含みます。たまねぎに特徴の成分としては、辛さ成分の硫化プロピルと、刺激臭の成分の硫化アリルという成分です。タマネギを切ると涙がでるのは、硫化アリルが空気中に飛び散るからです。
たまねぎのケルセチンという成分が血液をサラサラにし、動脈硬化の原因となる血栓やコレステロールの代謝を促進し、血栓を出来にくくする作用があります。
高血圧、糖尿病、脳血栓、脳梗塞等の生活習慣病の予防に効果的です。たまねぎの茶色の皮にケルセチンは多く含まれています。
さらに、食欲不振、イライラ、不眠、精力減退、疲労等の改善にも効果があります。
なお、玉葱は、犬に食べさせると死ぬといわれています。たまねぎには、犬の赤血球を壊す硫化アリルが入っているからです。
とうがらしは、栄養成分のビタミンA(カロチン)、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンC、カリウム、鉄分等が含まれています。
皮膚や粘膜を正常に保つ効果があります。冷え性、消化不良、疲労の改善にも効果があります。
辛み成分のカプサイシンが含まれており、脂質を燃焼する働きがあるのでダイエット効果があります。また、体温を上昇させるので、冬の寒さ対策となります。
トマトの原産地は、ペルーのアンデス高原です。
栄養成分のビタミンA(カロチン)、ビタミンC、ビタミンE、カリウム等を含みます。
高血圧、がんの予防・改善に効果があります。さらに心筋梗塞や脳梗塞、疲労回復の効果があります。
赤い色素のリコピンは、ビタミンEの100倍の抗酸化作用があり生活習慣病予防に効果があります。トマト独特の酸味は、胃を適度に刺激し、胃液の分泌を促します。このように食欲増進の働きもあります。
「トマトが赤くなると医者が青くなる」といわれているほど、トマトにはさまざまな体に良い効能があります。
なすは、「秋茄子は嫁に食わすな」と言われるように日本ではおなじみの野菜です。
なすの95%は水分です。栄養成分のカリウム、食物繊維等を含みます。なすには体を冷やす効果があり、夏場に取りたい野菜です。
皮の特徴的な紫色はナスニンという色素です。ナスニンには、がんや動脈硬化、老化防止に効果があります。ただ、ナスニンは、水につけると溶け出してしまうので、アク抜きは避けた方が良いです。なすに含まれるアルカロイドという成分もがん細胞の増加を抑えます。
また、プロテアーゼインヒビターという成分が、炎症を静める作用があり、口内炎や胃炎等に効果が期待できます。
さらに、なすのヘタには歯槽膿漏や痔、神経痛を改善させる有効成分が含まれています。
にがうりは、別名「ゴーヤー」、「つるレイシ」と呼ばれます。
栄養成分のビタミンA(カロチン)、ビタミンB1、ビタミンC、カリウム、食物繊維等を含みます。ビタミンCはレモンの約2倍含まれます。通常のビタミンCと異なり熱を加えてもあまり減少しないのが特徴です。
がんやかぜの予防、糖尿病や食欲不振の改善に効果があります。老化を防止したり、コレステロール値を下げる効果もあります。
にがうりの種は、余分な脂肪の分解を促進するので、煎じてお茶にして飲むとダイエット茶になります。
にらはユリ科の多年草で、栄養成分のビタミンA(カロチン)、ビタミンB1、ビタミンC、ビタミンE、カリウム等を含みます。
ビタミンB1は、疲労を回復する働きがあります。また、ビタミンB1を体内に長くとどめて効力を持続させる硫化アリルがはいっているのでスタミナが付きます。
他にも、かぜ、下痢、イライラの改善に効果があります。コレステロール値を下げ血栓を防ぐクロロフィルも含まれています。
花粉症の緩和にも役立ちます。
にんじんはセリ科の野菜で、栄養成分のビタミンA(カロチン)、ビタミンC、カルシウム、カリウム、食物繊維等を含みます。生で食すより、油(ドレッシング等)と一緒に摂った方が栄養の吸収が良くなります。
抗酸化作用があり、ガンや老化、生活習慣病の予防に効果があります。また、かぜや疲れ目の改善にも効果があります。
にんじんには、アスコルビナーゼというビタミンCを破壊する酵素が含まれています。この破壊酵素は熱に弱いので、熱を通すことでビタミンCが破壊されるのを防ぐことができます。ジュースにする場合は、レモン汁や酢を加えるとビタミンCが破壊されるのを防ぐことができます。
にんにくは、日本では約80%が青森で生産されています。
栄養成分のビタミンB1、ビタミンB6、カリウム、リン等を含みます。
がんや動脈硬化、血栓の予防に効果があります。また、にんにくの強烈な匂いはアリシンという成分によるものです。アリシンは、ビタミンB1の吸収を高め、疲労回復や脳の活性化効果があります。免疫増強作用と抗ガン作用もあります。
にんにくは、長時間加熱すると効果が減少するので注意が必要です。また、刺激の強い食品ですので、食べ過ぎは禁物です。
ねぎは、栄養成分のビタミンA(カロチン)、ビタミンC、カルシウム、カリウム、食物繊維、鉄分等を含みます。
がん、動脈硬化、糖尿病の予防に効果があります。かぜや疲労、食欲不振の改善にも効果があります。
ねぎに含まれる硫化アリルは、血液をサラサラにします。食物繊維を含むので便秘改善効果もあります。
白菜は、日本では大根に次いで作付け面積が多い人気野菜です。
栄養成分のビタミンC、カルシウム、カリウム、鉄分、食物繊維等が含まれています。特に、白菜の芯の部分には栄養成分が凝縮されています。
がんや高血圧症、かぜの予防・改善に効果があります。また、食欲増進、整腸、便秘、ストレス緩和にも効果があります。
白菜を漬物にすると、加熱による減少がないので、白菜の中に含まれる栄養分を効率的に摂取することができます。
パセリは、別名「オランダセリ」とも呼ばれます。
栄養成分のビタミンA(カロチン)、ビタミンB1、ビタミンC、ビタミンK、鉄分、亜鉛等を含みます。
ガンや貧血の予防・改善に効果があります。また、かぜの改善や食中毒の予防にもなります。
他にも、肩こりや頭痛の解消、脳の働きを良くする、鳥目を防ぐ、出血時に血液を凝固させる等など多くの体に良い効果があります。
ピーマンと言う呼び名はフランス語のピマン「piment」がなまったものです。
栄養成分のビタミンA(カロチン)、ビタミンC、ビタミンE、食物繊維等を含みます。ビタミンCは、レモン1個分もあります。赤ピーマンの方が緑より栄養価が高いです。
抗酸化作用があり、ガンや老化、生活習慣病の予防に効果があります。かぜや肌荒れの改善にも効果的です。血液をサラサラにするピラジンという成分も含まれています。
ブロッコリーは、キャベツの変種でカリフラワーと同種の野菜です。
栄養成分のビタミンA(カロチン)、ビタミンB2、ビタミンC、ビタミンE、カリウム、カルシウム、食物繊維等を含みます。ビタミンCは、レモンの約2倍含みます。
かぜやガンの予防に効果があります。美肌効果もあります。また、皮膚や粘膜の抵抗力を強める、血糖値を正常に保つ、便秘の改善などの効果が期待できます。
ブロッコリーには、ビタミンの一種である葉酸が他の食材に比べ非常に多く、貧血予防、動脈硬化の予防に効果があります。さらに葉酸は、おなかの赤ちゃんには必要な栄養素で、母子手帳には、妊婦の摂るべき栄養素として葉酸が入っています。
花粉症の緩和に効果のあるαリノレン酸が他の野菜より多く含まれています。
ブロッコリーは、花蕾(からい)というつぼみの集まった部分が好まれるますが、茎や葉の部分にも栄養がたくさん含まれています。
また、最近、ブロッコリーの新芽には、紫外線による肌へのダメージを防ぐ作用があることをわかったそうです。ブロッコリーの新芽には、紫外線による損傷から皮膚を保護する酵素の生産量を増やす効果があるとされています。
ほうれん草は、栄養成分のビタミンA(カロチン)、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンC、葉酸、カルシウム、鉄分、ルテイン等を含みます。
ガンや動脈硬化、かぜの予防や貧血・冷え性の改善に効果があります。体力増強や丈夫な骨づくりにも効果的です。
ルテインは目の病気の予防・改善にも、優れた効果を発揮するといわれています。
ただ、ほうれん草に含まれるシュウ酸は、肌のシミの原因となり、カルシウムの吸収の妨げとなるのでゆでたら水にさらしてアクをできるだけ取り除きましょう。
旬の冬の時期のものとそうでないものとでは、ビタミンC等の栄養素の含有量が大きく異なりますので、冬採りものを食べると良いです。
実えんどうは、中国から遣唐使によって10世紀ごろもたらされたといわれています。
関西では、実えんどうの一種で少し皮の色がうすい和歌山産の「うすいえんどう」が流通しています。
ちなみに“うすい”というのは、サヤの色がうすいからではなく、明治時代にこの豆が大阪府羽曳野市の碓井(うすい)というところで作り始められたことに由来します。
実えんどうの栄養成分は、ビタミンC、ビタミンB1・B2、ビタミンA、食物繊維、カリウム、鉄と豊富です。
まずビタミンB1が豊富なので、疲労回復効果が高いです(^^♪疲れのもととなる乳酸や老廃物の排出をしてくれるからです。
ご存知ビタミンCは、美肌効果があります。かぜやガンの予防効果も!
食物繊維も多いので便秘解消にもってこいです。
ビタミンAは、ガンや老化予防にすぐれたアンチエイジングの栄養成分です。
モロヘイヤは、アラビア語で「王様の野菜」の意味です。モロヘイヤのスープは、エジプトの代表料理の一つです。
栄養成分のビタミンA(カロチン)、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンC、ビタミンE、カリウム、カルシウム、マンガン、鉄分等を含みます。カルシウムは、ほうれん草の約5倍含まれています。栄養が抜群です。
がんや動脈硬化、かぜ、記憶力の低下の予防に効果があります。便秘や疲労の改善にも良いです。胃の粘膜を保護し、肝臓や腎臓の活性化を促します。血圧やコレステロール値を下げます。
レタスは、栄養成分のビタミンA(カロチン)、ビタミンC、ビタミンE、カリウム、食物繊維等を含みます。サニーレタスの方が丸いレタスより栄養価は高いです。
ガンや老化、かぜを予防する効果があります。肌や皮膚を若々しく保つ美容効果もあります。また、体内の余分なナトリウム(塩分)を効率良く排出して、むくみの改善や高血圧を防ぎます。
レタスの茎を切ると白い液がでてきます。この白い液に含まれているラクッコピコリンという成分には、鎮静・催眠効果があります。絵本の「ピーターラビット」の中で、レタスを食べ過ぎたウサギたちが眠り込んでしまうという場面があることから、昔からレタスによく眠れる成分があったことは知られていたようです。
れんこん(蓮根)は蓮(はす)の茎(地下茎)で、根ではありません。旬の冬に掘り出します。蓮の寿命は、2000年前の実が発芽するほど生命力がすごいものがあります。
栄養成分のビタミンC、食物繊維、鉄分、カリウム、亜鉛、銅、タンニン、ムチンを等を含んでいます。レンコンの主成分は糖質です。
血圧の調整、消化促進、ガンの予防に効果があります。れんこんを切った時に糸を引きますが、これがムチンという成分で、滋養強壮効果があります。
他にも、便通をよくし、有害物質を排出する効果や貧血・胃潰瘍の改善に効果があります。
レンコンのしぼり汁を毎日おちょこ一杯程度飲めば、高血圧の改善に効果があります。